いつもはおいしいものを食べている時は幸せ絶頂なので
 目の前に魅力的な女性がいたとしても、まったく視界にはいらなくなります。
 声を中にして、はっきりと滑舌よく言おう。
 女性とつきあうのをやめることができても、食べることはやめられません。
 もし食べることをやめたら死ぬわ。
 きのうもおとといも食べたし、きょうだって朝昼間晩晩晩と 6 食食べてます。
 ……だからデブヲタになるんですね。
 WishDoll に行って姫子のリバウンドハンバーグでも食べたい気分です。
 と、ネタはともかくとして、普段はそういう僕なのですが
 きょうはサンマルクカフェのチョコクロもチョコオレも
 味を覚えていないくらい、隣に座った子が気になってしまいました。
 はじめて会った時、もうすでにはじめて会った気がしなくて
 しぐさだとか、肌の透明さとか、知れば知るほどに
 僕は戸惑うしかできませんでした。
 つまり終止キョドってたわけです、ヲタですから。
 それなのに、手さえもにぎることができなくて
 まったくもって臆病者ですね、僕は。
 なのにどうして、あの子の横顔が頭から離れないのだろう。
 僕をみたあの子の瞳も、しなやかに伸びる指先も、すべてを……
 全部覚えている。
 だけど、一緒に食べたチョコクロの甘さを、僕は覚えていない。
 はじめて会ったあの日のことを、僕は忘れない。
 なんだかちょっぴりと切なくて、そして不思議。
 もう僕達は会わないほうがいいみたいだ。




 ……えーと、休憩中も書類の整理だとかサインだとかしていたら
 そりゃ、チョコクロの味も忘れてしまうというお話しだったのさ。
 ちゃんちゃん。