川崎市青少年科学館に「メガスターで探る銀河の姿」を見にいってきました。
 メガスターIIで学習向けプログラムをいかに行うのか、非常に興味深く思っていて本当はもっと早く見にいきたかったのですが、見にいくための時間を確保するためにこれだけの時間を要してしまいました。
 大平貴之さんご自身が、トークショーの中で学習向けではメガスターより従来のもののほうが向いていると話されていましたので、それをどうやって使ったのか、なかなか見ものになると思っていました。
 いったいどうやってメガスターIIで学習向けプログラムを展開したと思いますか ?
 その答えのヒントは前回の「メガスター誕生物語」ですでに出ていたのかもしれません。
 今回はまず入り口で双眼鏡を貸し出していただけました。
 投影の際に使うということで、説明をうけてとても期待感が高まりました。
 席につくと解説員の方が、今回の投影のことや双眼鏡の調整のことを案内してくれました。
 まず今回は従来型の GMII を使って解説を行い、そしてメガスターIIへと投影を切り替え、双眼鏡で銀河の様子を見るという内容となっていました。
 スクリーンが暗くなると春の星座、黄道上のおとめ座、しし座、ふたご座などの紹介などが行われていきました。
 やがて解説員の方が「メガスターへ投影を切り替えます」と言うと……
 GMII では 6 等星までの 3 千個の星を投影していたものが、メガスターへ切り替わったとたんに 12.5 等星 410 万個の星が全天周スクリーンへ満天の輝きとなって出現しました。
 すでに何度もメガスターIIの星空を見てきたというのに、鮮明な星空を目の当たりにすると感動してしまいます。
 なぜだかわからないけれど、涙がでてきました。
 切り替わった瞬間、まるで館内の湿度がかわったかのような、空気が澄み切ったような感覚になりました。
 解説員の方が銀河を双眼鏡を使ってみてほしいと言われて会場の人がいっせいにのぞきこみます。
 大マゼラン星雲やスバル星団など、解説員の方のお話と緑色の矢印を頼りに双眼鏡を向けてみます。
 すごく楽しくて夢中になって双眼鏡をのぞいたり、肉眼で全体を見回したりしました。
 暗黒星雲のところに、恒星原板の傷をみつけてしまったのは内緒です。
 さらに星空が動かされていくと、僕たちにも星が降り注いで、隣の人をみると顔や体に星が流れていました。
 一緒にいった人が「やん♪」と喜んでいました。
 リクライニングシートをいっぱいに倒して頭上を見上げた瞬間、僕はとてつもない光景をみてしまい、たまらなくなりました。
 星がふってきていたのです。
 まるで宇宙船で航行しているかのような、自分が地上にいるとは思えなくなるような、夢のような、凄まじい光景でした。
 もう、どう言い表していいのかわからないです。
 今回は思いがけず、またメガスターの素晴らしさをまたひとつ発見できてしまい、うれしくてたまりませんでした。
 星座についての解説があったり、会場のみんなで双眼鏡をのぞきこんで銀河が星の集まりだということを再確認したり……
 メガスターIIの星空は感性にうったいかけてくるようなものがあって、すでにこれはひとつの芸術なのではないかと思います。
 きょうは平日ということで、お客さんはちらほらいた程度でした。
 川崎市青少年科学館の場合は学校団体向けの投影(一般投影と内容は同じ)のほうがメインとなっているので空いているのは良いことなのですが……
 夏からの日本未来科学館用のメガスターII 3 号機ミーサイのほうは、どれだけ集客できるのでしょうか。
 向こうは採算がとれるようにやっていかないといけないでしょうから、川崎市青少年科学館よりも力をいれてプログラムをつくらないと厳しいのではないかと思います。
 メガスターII 2 号機ミーサイのほうも、その存在が気になっています。
 僕はまだメガスターII 1 号機フェニックスしか自分の目ではみたことがありません。
 「メガスターで探る銀河の姿」は GMII とメガスターII の競演によって学習プログラムとしては非常に面白いものとなったと思います。
 毎月プログラムがかわるので、いける方はぜひ川崎市青少年科学館へ訪れてみてほしいと思います。
 今回のプログラムは、すごくおすすめです。